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 アメリカコハクチョウは、その名のとおり北アメリカの極北部で繁殖し、冬にはアラスカ南部からカリフォルニアまでの北アメリカ太平洋岸へ南下して越冬する白鳥である。それに対してわが国でよく見られるコハクチョウは、ユーラシア大陸の極北部で繁殖して、冬季、ヨーロッパ、朝鮮半島、中国南東部、日本などへ冬鳥として渡ってくる。それゆえコハクチョウの亜種アメリカコハクチョウは珍しい。アメリカコハクチョウらしいその鳥1羽が自宅から近くの千曲川にいるとの情報を得て行ってみた。

アメリカコハクチョウ交雑個体
 アメリカコハクチョウ? くちばし全体が黒く、目の前に小さな黄色部があるが、典型的なアメリカコハクチョウに比べるとやや大きい。 

コハクチョウ2亜種
 右後方のコハクチョウのくちばし基部の黄色に比べて、前を泳ぐ白鳥のそれは明らかに小さい。
 
アメリカコハクチョウのくちばし 正面
 斜め正面から見ると、次の写真のコハクチョウのとの違いがはっきりしている。

コハクチョウのくちばし 正面
 正面から見たコハクチョウのくちばし。
コハクチョウのくちばし 正面3
 2羽のコハクチョウのくちばし基部の黄色はさらに大きく、個体差のあることがわかる。

 図鑑によれば、アメリカコハクチョウはコハクチョウに比べてくちばしの黄色部はなく、眼先に点状にある程度とある。また、アメリカコハクチョウとコハクチョウの異亜種どうしの交雑によってできた個体は、くちばしの黄色部の大きさが両亜種の中間ぐらいとある。さらに、別の図鑑ではアメリカコハクチョウの眼先の黄色部の大きさには個体差があると書かれているので、今回見た白鳥は形態だけでアメリカコハクチョウか、交雑個体かを判断することはできない。


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 10月29日の午後伊豆沼から蕪栗沼へ移動し、その夜は大崎市田尻にある「公園の中の宿 ロマン館」に泊まった。この施設には加護坊温泉さくらの湯が併設されていて、ゆっくり身体を温めることができた。さらに、ガンを見に来たことを伝えると、職員の方が沼へのアクセスや観察ポイントを丁寧に教えてくれた。また、早朝のガンの飛び立ち観察のために5時過ぎには玄関を開けてくれるなどの配慮があってありがたかった。
 蕪栗沼は田園地帯の中にあるより自然の原風景が感じられる沼だ。翌30日の朝、マガンのねぐら立ちを堪能した。鳥見は自分ひとり、夜が明けて空が白んでくると、田んぼへ向かうマガンが轟音と共に飛び立った。そして、空を覆い尽くすように飛んでいく。この光景と感動を独り占めしているのはもったいないという思いだった。

蕪栗沼風景1
 10/30 東側の観察ポイントから眺めた蕪栗沼の風景

蕪栗沼風景4
ガンが飛び去った後にオオハクチョウとカモがゆったりと休んでいる。

蕪栗沼風景2

蕪栗沼マガン1
 10/30 a.m6:15 マガンの飛び立ち(北西側の観察ポイントから)

蕪栗沼マガン3
 上空を次々に飛んでいくマガン

蕪栗沼マガン5

蕪栗沼マガン6

蕪栗沼マガン7

 伊豆沼のマガンのねぐら立ちを見に行くと、岸辺近くのハスの茂みに十数羽のオオハクチョウが休んでいた。ガンが一斉に沼を飛び立って行くと、ハクチョウたちもそれに続くように飛び立った。行き先はマガンと同様、沼に近い田んぼだった。オオハクチョウの集団はガンのように密集することはなく、緑色の稲の二番穂が生えた水田で餌を採っていた。このように日中は田んぼで採食、休息をして過ごし、夕方になるとガンと同じように沼のねぐらへ戻ってくる。ガンもハクチョウもその命は、面積387haの伊豆沼・内沼の豊な湿地と、その周囲に広がる広大な田園地帯によって育まれている。まさにここは鳥たちのサンクチュアリだ。そして、この豊な自然を保護・保全するための多くの人々の努力がなされていることを忘れてはならないと感じた。

伊豆沼オオハクチョウ1
 岸辺近くで静かに夜をすごしたオオハクチョウ。空にはねぐらから飛び立っていくマガン。

伊豆沼オオハクチョウ4
 オオハクチョウも沼から飛び立つ。親子だろうか。

伊豆沼オオハクチョウ6
 沼から近くの田んぼに降り立つ。田の緑色の地帯(二番穂が生えているところ)に集まっていることに注目。

伊豆沼オオハクチョウ5
 後続の一団もやってきた。

伊豆沼オオハクチョウ3
 オオハクチョウはくちばしの黄色部分が黒色部より大きい。コハクチョウは黒色部の方が大きい。

伊豆沼オオハクチョウ2
 採食に余念がないが人が近づきすぎると警戒する。マガンに比べると警戒心は薄い。


 10月末日、高校の同級会で宮城県の松島を訪れた。ホテルの風呂から見える海の日の出に東北の復興を祈った。そして、ここまで来たら伊豆沼や蕪栗沼へ足を延ばし、鳥見をしていこうと考えた。伊豆沼は日本に飛来するマガンの80パーセント、およそ6万羽という日本最大の越冬地として知られている。また、近くの蕪栗沼も万単位のガンや白鳥が集まる自然豊なところである。                               10/28昼過ぎに松島を出発し、仙台を経て新幹線でくりこま高原駅へ。そこでレンタカーを手配して伊豆沼へ向かった。秋の日は短く、すでに陽が傾きかける時刻になっていた。沼の上空には日中を広大な水田で過ごしたマガンの群れが、ねぐらへ帰って来る姿があった。

伊豆沼マガンねぐら入り1
 ねぐら入りするマガン 10/28 宮城県サンクチュアリセンター駐車場で
伊豆沼マガンねぐら入り2

伊豆沼マガンねぐら入り3
 赤く染まった夕空をバックに次々に戻ってくるマガンに見とれてしまう。

伊豆沼マガンねぐら立ち1
10/29 朝のねぐら立ち 数十、数百の集団が大きな羽音と鳴き声を出して飛び立っていく光景は圧巻。 

伊豆沼マガンねぐら立ち2
 頭上を田んぼの方角へ飛んでいく。

伊豆沼マガンねぐら立ち3
 眼前を横切るように違う方向へ飛んでいく群れもある。

伊豆沼マガンねぐら立ち2

伊豆沼マガン飛翔2

伊豆沼マガン飛翔4
 マガン成鳥

伊豆沼マガン田んぼ1
 沼の近くの水田に降り立つ群れ。日中マガンはイネの落穂や二番穂を食べたり、休息したりして過ごす。

伊豆沼マガン田んぼ2
 マガンは大きな群れを作るが、つがいや家族の絆が強く、つがい・家族単位で過ごしていると言われている。
 
伊豆沼マガン田んぼ3

伊豆沼マガン田んぼ4

伊豆沼マガン田んぼ5

伊豆沼マガン田んぼ4

伊豆沼マガン田んぼ7
 頸を伸ばしているのは警戒のポーズ。

伊豆沼マガン田んぼ6
 成鳥(右)と幼鳥(左) 成鳥はくちばしの基部周辺が白く、幼鳥にはその白色部がない。






 1月14日(成人の日)、発達した低気圧の影響で関東甲信と東北の太平洋側は広範囲で雪となった。その日は長野県佐久市にある東電調整池で学生時代の旧友との新年観察会があった。降りしきる雪で視界が悪く、車のスリップに神経を遣いながらようやく現地に着いた。雪越しで鳥はよく見えなかったが、凍った池の氷上に内陸では珍しい数羽のセグロカモメが佇んでいた。「アメリカコガモがいますよ。」とK君に教えられ、スコープを覗くと確かに側胸に縦の白線があるアメリカコガモだった。でもよく見えないなぁ。
 1月16日は高気圧に覆われ、絶好の天気になった。一昨日はよく見えなかったアメリカコガモのくっきりしたその姿を見たいという思いで、再び調整池を訪れた。そして、アメリカコガモはまだ残っていてくれた。
東電調整池
 遠くに雄大な浅間山を望む調整池
アメリカコガモ1
 コガモに囲まれて氷上に佇むアメリカコガモ(オス)
アメリカコガモ2
 側胸にくっきりと縦の白線がある。
アメリカコガモ5
 ハシビロガモのようにくちばしを水面ぎりぎりに入れて泳いでいる。
アメリカコガモ6
 正面から見ると・・・。
アメリカコガモ4
 右はアメリカコガモで側胸に縦の白線はあるが、肩羽の横の白線はない。左はコガモで肩羽の横の白線はあるがアメリカコガモのような側胸の縦の白線はない。
アメリカコガモ3
 正面から見たコガモ(右)とアメリカコガモ(左)
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